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浮き身  著:鈴木涼美

小説
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十九年前、私たちは浮くようにそこに居た。

実体験を元に描く慈しみの物語。

彼らが女を商品のようにしか扱えないのと同じで、私は彼らを子供を産ませる男か身体を買う男に峻別することしかできなかった。

十九年前の、デリヘル開業前夜の彼らとの記憶に導かれ、私はかつて暮らした歓楽街へ赴く。

酷い匂いの青春はやがて、もうすぐ子供が産めなくなる私の、未来への祈りとなる。


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