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水の月  著:中江有里

小説
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百花と千愛は3つ違いの姉妹。

両親のもと成長していたが、ある日両親が離婚する。

父の元へ引き取られた百花と、母の元へ引き取られた千愛。

離れて暮らすようになって30年が過ぎ、39歳となった百花は、制作会社の契約社員として働いている。

ある日、担当している番組の百花宛に1通の手紙が届く。

長らく会っていない妹・千愛からの手紙に驚きながらも、手紙の内容から千愛からのものだと確信し、返信にメールアドレスを書いておいた。

それから2人のメールのやり取りが始まる。

千愛はすぐに、重大な事実を知らせる。

会えなかった間の30年の間を埋めるように、互いの辿った道を綴る。

父の再婚相手との関係がうまくいかず、早くに自立した百花。

母子家庭で困窮状態にあったが、結婚を経て、1児の子育てに忙しい千愛。

最初に語り合ったのは、そんな表向きのこと。

距離が近づいていくうちに、心の底に仕舞った思いをぶつけあっていく2人。

共有できない母との思い出、途切れた時間は再びつながるのか。


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