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真夜中乙女戦争  著:F

小説
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友達はいない。恩師もいない。恋人もできない。好きな人の好きな人は私ではない。夢も趣味も特技もない。

InstagramもTwitterもYouTubeもくだらない。なにもかもが眩しく、虚しく、どうでもいい。

東京で一人暮らしを始めた大学一年生の「私」は、夜になっても眠ることができない。

やりたいこともなりたいものもなく、無気力な日々の中、「私」はサークルに入り冷酷で美しく聡明な「先輩」と出会う。

しかし彼女一人を除いて誰とも馴染めず、すぐそのサークルとも疎遠となる。

そんな「私」を唯一潤わしたのは、毎晩のように東京タワーの近くまで歩いて行き、毎晩のようにタワーだけを眺め続ける、そんな無意味な行為だけだった。

講義にもサークルにも行かず、散歩をするか、あるいは図書館で勉強を続けるだけの生活に半ば絶望していた夜、図書館横の喫煙所に佇んでいると見知らぬ男が「火、ある?」と声を掛けてきた。

この男との出会いが、これから起こることのすべて

「悪戯、銅像破壊工作、大学破壊工作、暴動、そして東京破壊計画」

つまり、最悪の始まりだった。

一方、「私」と「先輩」の距離はだんだんと接近していく・・・



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