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月まで三キロ  著:伊与原新

小説
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この先に「月に一番近い場所」があるんです。

樹海を目指した男が、そこで見たものは?

「月は一年に三・八センチずつ、地球から離れていってるんですよ」

死に場所を探してタクシーに乗った男を、運転手は山奥へと誘う。

「実はわたし、一三八億年前に生まれたんだ」

妻を亡くした男が営む食堂で毎夜定食を頼む女性客が、小学生の娘に語った言葉の真意。

科学のきらめきが人の想いを結びつける短篇集。


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