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潮首岬に郭公の鳴く  著:平石貴樹

小説
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函館で有名な岩倉家の美人三姉妹の三女が行方不明になった。

海岸で見つかった遺留品のそばに、血糊のついた鷹のブロンズ像。凶器と思われたこの置き物は、姉妹の家にあったものだった。祖父は家にある芭蕉の短冊額のことを思い出す。一つ家に 遊女も寝たり 萩と月。旅に病んで 夢は枯野を 駆け廻る。

鷹ひとつ 見つけてうれし 伊良湖崎。

米買ひに 雪の袋や 投頭巾。

俳句に見立てた殺人事件なのか?

三女の遺体が見つかっても、犯人の手掛かりは得られないまま、事件は新たな展開をみせる。

三女が行方不明になったときから、謎は始まった。


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