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狗の王  著:ふゆの仁子

ライトノベル
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自分は「普通ではない」

物心ついた頃から、真上ランは漠然とその事実に気づいていた。

そして十八歳になる前に親もとを離れ、父の手紙の指示に従い訪れた日本で、出会った相手がフェンリルだった。

彼は人の形をとりつつも、特別な力をもった種族である「狗」の王となるべき男。

初めて肌が触れたその瞬間から猛烈に惹かれ、本能に従って貪り合うことになったふたりは、やがて互いを特別な存在と知り。



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